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GAKU論

いつまで、愚を繰り返すのか

 1月29日よる8時58分、4月からの暫定税率期限切れを回避する方便として、いわゆる「つなぎ法案」を提出しました。その直後、民主党議員が衆議院議院運営委員会理事会室に乱入、与党理事を監禁する事件が発生しました。与党理事は議運委員長の機転で脱出し、事なきを得ましたが、それにしても国権の最高機関たる国会の劣化が甚だしい。それはひとえに、衆参ねじれを解消する意思と知恵が、与野党ともに欠けていることに起因すると思います。
 つい先日のインド洋給油新法の採決は、参議院で60日にならんとする超長期の審議の末の、衆議院での3分の2再可決の行使でした。衆議院と参議院の多数派が異なる現実。参議院では、なるべく議論を長期化させ、結論を出さない。国家と国会の意思を決めるのは、結局、衆議院となる。与野党がそれぞれの主張を突っ張るだけで、調整協議して国家意思を決定する努力もない。そんな現在の国会の状況は、昨年のテロ特措法でも、そして今回の暫定税率問題でも、全く同じパターンで表れています。
 昨夜の議運委員会理事の監禁事件もひどかったが、きょうの衆議院総務委員会での民主党ガソリン隊の乱入と狼藉はさらに悪かった。質問に立った民主党議員は、質問前はにこやかに笑っていたのに、質問を開始した途端、私の足は怒りで震えているとのたまい、出席議員の失笑をかいました。
 民主党の幹部は再三、税制改正法案を3月末までには採決させない、との意思を表明してきました。つまり国民生活を混乱に陥れても仕方がないとの意思表示です。きょうの委員会でも、民主党議員がやじで「混乱させるためにやってるんだ」と言ったのは、本音でしょう。そうであるならば、与党として混乱を回避するための措置を考えるのは、当然すぎる位、当然です。つまり民主党が頑なに出てくるから、対症療法として与党がつなぎ法案を出さざるを得なくなる。このことを民主党が「民主主義の危機だ」などと言うのは、お門違いも甚だしい。どっちもどっち、なんです。民主党議員の質問に、そういう意識がないのは、致命的です。
 結局、同じことを繰り返しています。給油新法での3分の2再可決。今回は税制改正法案を3月末までに成立させるための手段として、60日ルールを使うために、1月中のつなぎ法案の衆議院可決をねらう。問題は、与党の国家運営に死活的に関わる課題については、3分の2に依拠せざるをえないような、与野党の協調体制のなさに尽きるのではないでしょうか。
 道路予算のあり方や10年という暫定税率固定について、大変な批判があるのは、当然と思います。だからこの問題について、与野党で議論するのは必要です。しかし道路予算のシステムをすぐに変えるのは大変なことで、それを4月からすぐにやれ、というのは無理です。地方財政に穴を開けてしまうし、大混乱になる。新たなシステムを作るには、1〜2年はかかるでしょう。だから4月から、すぐやれ、との性急な議論ではなく、じっくり協議し、新たな仕組みを作ることが大切だと思います。これはちょっと考えれば、誰でもわかることです。だから今の国会には、余りにも知恵がなさすぎる。そして学習経験を重ねることなく、同じ過ちを繰り返している。政治の意思決定に膨大な労力と時間をかけ、不毛な対立を重ね、今の日本にとって、必ずしも重要でない課題について、なにか国家にとっての死活問題のように、メディアを巻き込んで大騒ぎをする。この同じパターンを繰り返しています。もう、いい加減にしてほしい。
 きょうの与野党合意を受けて、あすから国会は新たな段階に入ります。これ以上、不毛な国会を続けていれば、日本のジリ貧はますますひどくなるでしょう。国民からは与野党問わず、バッシングが出てくるはずです。メディアも早く覚醒してほしい。最早、国家的な危機です。解決策はやはり大連立しかないのではないか。そんな気がしています。

[ 2008年01月30日 ]


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