自民党 HOME 公約 GAKU論 プロフィール ご意見箱 リンク 永田町日記 後援会
GAKU論

復党問題の死角

 郵政造反議員11人の復党が、あっさり決まりました。もっと難航するのかと思っていましたが、安倍首相もすんなりゴーサインを出して、事実上決定です。昨年の選挙を思い出します。造反に刺客。激しい、話題満載の選挙戦でした。国民は小泉首相の決断に喝采しました。首相が自らの信念を貫き通す姿勢に共感し、また郵政民営化反対派も、それぞれの立場を堅持して選挙の戦うことで、有権者に明確な選択肢を提供しました。結果は自民党の圧勝(道内は別でしたが・・・)。有権者は改革推進を支持したことになります。
 あれから1年2か月。もちろん、11人は昨年の選挙後、郵政民営化法案に賛成し、過日の首班指名で安倍首相に投票し、すべての法案対応で自民党と同一行動をとっている人たちであり、党外にいる意味はないとの指摘もあります。またそもそも、昨年の小泉首相の対応はやりすぎだ、情がない、政治は情が大事だ、との浪花節も聞こえてきます。しかしながら造反議員の復党は、何重もの意味で、昨年の選挙の意義を否定することになります。昨年の選挙で圧倒的に支持された自民党が、その選挙の民意を自ら否定してしまった。個々の復党議員も、選挙で有権者に訴えた郵政民営化反対の公約と正反対の政治行動をとったことになります。これはマニフェスト選挙の否定であり、大げさに言えば、選挙そのものの否定にもつながりかねません。昨年の選挙で有権者は、小泉首相の非情さにこそ、つまり非情な手段に訴えてまで、争点を明確にした、その政治信念を圧倒的に支持したと思います。
 しかし自民党という政党は、過去何度も、こうした融通無碍な対応を繰り返し、貪欲なまでに議席を拡張して政権を維持してきました。田中金脈を批判して自民党を飛び出し、新自由クラブを結成した河野洋平氏は現在、衆議院議長。また自民党を批判して小沢一郎氏らと新進党に参加した議員の多くも、今は何もなかったような顔をして自民党の要職に就いています。それが政権党のエネルギーでもありました。
 昨年の選挙で小泉首相は「自民党は変わった。改革政党になった」と豪語しました。マニフェストを掲げ、政策本位で国民との約束を重視する姿勢を打ち出しました。選挙で勝ったら勝手なことをするのではなく、選挙の際に明確に国民と契約を結び、そのマニフェストに基づいて政権を運営する政党への脱皮。今回の復党劇は、自民党がまだまだ、そのような近代政党になりきっていない、村落共同体的な政党である現実を露呈しました。いや逆に、自民党とは元々、村落共同体的政党なんだ、その良き伝統を、昨年の小泉首相の非常な反対派追放が踏みにじったんだ、と批判する人もいます。最終的な評価は来年の参院選、次期衆院選で有権者が下すでしょう。昨年の郵政選挙の後遺症は、まだまだ自民党に残りそうです。

[ 2006年11月27日 ]


記事のインデックスに戻る