シンジラレナーイ!
北海道日本ハム・ファイターズがリーグ優勝を決めました。むかし北海道で、プロ野球球団を誘致する会という団体が活動していましたが、その頃と比べると正に隔世の感。北海道にプロ野球球団が本拠を構えること自体が考えられなかった時代と比べて、今はドームがあり、日本ハムがあり、新庄がいて、さらに優勝までしてしまった。 日本ハムの札幌移転は、野球の内容としても、北海道における存在としても、またビジネスとしても大成功ではないでしょうか。球団としては東京ドームに巨人と相部屋でいるよりも、札幌で新たなファンを開拓して大正解。一方、北海道にとっても、道民に夢や活力を与える、つまり道民が夢中になれる存在としてプロ球団があることの素晴らしさを謳歌できました。その日ハムが新庄やダルビッシュというスター選手を抱え、素晴らしいチームであったこと。優勝争いを続ける位の、強いチームであったことが、道民に期待を与え、動員に拍車をかけました。雪の上にも3年、今年の日ハムはすべてが好循環して、成績、動員、道民へのインパクトすべてにおいてうまくいったと思います。そのかげには球団のファン拡大の地道な努力があり、チームを強くするためのヒルマン監督の指導がありました。また新庄選手に象徴される、ファンを大切にするサービス精神。それがドームの試合の熱気となり、好プレーが生まれ、ファンが満足し、成績が上がる。この流れをぜひこれからも続けてもらいたいと思います。
優勝を決めた12日の試合、私もドームに応援に行きましたが、球場全体が異様な熱気に包まれていました。選手への応援のスタイルが、選手ごとに工夫されている。誰が考えるのでしょうか。小笠原選手が登場するとイルカの人形、セギノールはバナナ、稲葉選手に対しては最近だんだんエスカレートして、ファンが立ち上がってピョンピョン跳ねるので、テレビのセンターカメラが揺れるという現象が起きるまでになりました。9回表のソフトバンクの攻撃中には、私が座っていた席のすぐ近くからウェーブが発生し、スタンドを何周したでしょうか。グラウンドそっちのけでスタンドが盛り上がり、ソフトバンクの攻撃はもういい、あとはサヨナラあるのみ、という雰囲気を醸し出しました。これは相手チームを威圧する、ファンによるホーム効果です。ファンが日ハムを楽しみながら、どんどん進化していっている。そして9回裏はもう、技術とか力とか、そんな次元ではなく、神の見えざる手によって、サヨナラへの演出がなされているとしか思えない、劇的な展開へ。生まれて初めて優勝の瞬間を、生で直に地元で、それもサヨナラゲームで堪能できました。しかし勝負の世界は厳しい。狂喜乱舞する日ハムナインの横を、うなだれて抱きかかえられながら退場するソフトバンク斎藤投手の姿が印象的でした。スポーツも選挙も、勝者と敗者がはっきり分かれる世界です。
さあ次は日本シリーズ。球団にとっては25年ぶりのリーグ優勝に続いて、44年ぶりの日本一をめざします。われわれ道民は日ハムからもらったパワーを、単に野球を楽しむためだけでなく、北海道を元気にするために役立てる努力をしなければならないですね。
[ 2006年10月13日 ]
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