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ライブドア・ショック

ライブドアに関する報道が連日、大量に出されています。きのうのヒーローが、きょうは虚業を演出した極悪人に成り果てています。

散々持ち上げておいて、次は叩き落す。メディアの常ですが、今回ほど、その極端さがはっきりした例を知りません。
 国会の審議でも、ライブドア問題が盛んに取り上げられています。昨年の総選挙で亀井静香氏の刺客として立候補した堀江前社長を、武部幹事長や竹中大臣が応援したシーンが繰り返し放送されます。小泉政権がライブドアに政府保証を与えていたと野党が批判しています。このことは堀江氏に出馬をさせた不明を詫びるしかない。
 昨年の流行語大賞の中には「小泉劇場」と「想定内(外)」が含まれていましたから、堀江氏の総選挙出馬は、その両方がドッキングした、きわめて時代を象徴する光景でした。自民党も堀江氏を利用し、選挙をショーアップした。堀江氏も散々メディアに登場して知名度を上げ、自らのビジネスに利用した。国民の支持に立脚し、メディアを巧妙に利用する小泉政治の本質と、話題を振りまきながら株価を上げ、時価総額至上主義に突き進むライブドアの経営とは、手法としてつながるものがあったと思います。小泉首相、堀江氏ともに現代日本のトリックスターです。
 ライブドア事件は政治の潮目にも微妙な影響を与えつつあります。きわめて単純化すれば、今回の事件は小泉改革がもたらしたものだ、との批判。勝ち組、負け組を作り、金がすべての拝金主義を助長したのは小泉改革だ。もっとやさしい政治が必要だとの、小泉政治へのアンチテーゼが出始めています。これが国会での野党からの批判だけでなく、秋の総裁選挙を意識した、自民党内の権力構造の転換をねらう人たちの思惑として発せられていることが、なにやらきな臭い。このことは小泉首相自身も敏感に感じ取っているはず。
 国会審議では、「ライブドア事件」「耐震偽装事件」「米国産牛肉問題」が3点セットとして、いずれも小泉政治の負の部分を象徴する問題として追及されています。「ライブドア事件」は勝ち組負け組政治の行き過ぎ。「耐震偽装事件」は官から民への行き過ぎ。「米国産牛肉問題」は対米追随の行き過ぎとして。いずれも小泉政治の根幹とつながる問題です。この3点セットを当面、小泉政権はどうしのいでいくか。権力奪取をねらう人たちは、どのようにアンチテーゼを理論武装していくのか。過去の自民党が政争のたびに、しばしば見せてきた、したたかさ、幅の広さを、今年どれだけ見せられるか。ライブドア事件を号砲に、自民党内の権力闘争が始まりました。

[ 更新:2006-01-25 ]

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